蛍雪の功
みなさんは「蛍雪の功」という故事成語を知っていますか?意味としては「一生懸命学問に励むこと」なのですが、この故事成語が出来たのには、こんなストーリーがあります。
ある貧しい青年が夜も勉強をしたいが、灯りをつけるお金が家にはなく、雪の明り(月光が雪の白が反射され明るかったのでしょう)の下で勉強していました。夏はホタルを集めてきてそのホタルの光のもとで勉強していました。そして彼は、勉強の甲斐あって大人になり出世をしたというお話です。
この故事成語の真髄はただ、勉強を一生懸命しよう!ということだけではなく、「どんな環境でも勉強をする気持ちがあれば勉強が出来る。」ということにあるのではないでしょうか。面談などをしていると勉強の環境に関しての話をよく聞きます。
「私は凄く静かで物音ひとつ聞こえない所でしか勉強できない。」
「音楽を聞きながらでないと勉強出来ない。」
「周りに知っている人がいると集中できない。」
もちろん、それぞれ勉強をするのにお気に入りの環境はあるのかもしれません。しかし、本当に勉強をする気があればどんなところでもやれるのです。今は周りが恵まれ過ぎていてどんな環境でも準備しようと思えばできます。しかし、〇〇〇じゃないと勉強できないと言っているうちは、勉強をしたいということが第一ではなく環境づくりが第一になってしまっている可能性があるので要注意です。
もう一つ気をつけなければいけない理由として「入試では決してベストな状況では試験は受けられない。」可能性が多いにあるからです。試験の時に隣の人の鼻息が荒かった、隣の人が鉛筆をころころしている音に気が散った、試験監督の人が周りをうろうろ歩いていて集中できなかった、試験会場に行くまでの電車で気分が悪くなったなど、毎年、予期せぬことが起こったという話をよく聞きます。
ですから、自分がリラックスできる状況で勉強をするのも大切ですが、たまには「こんなところで勉強するの大変だ〜」というような環境でも学習して、自分を鍛えてみるのもいいかもしれません。